定価〈1500円+税〉 ISBN978-4-921102-59-3 |
アイヌ理解を深める − 多様性を認め合う共生社会をめざして− 井門正美 編著 科学技術融合振興財団・研究成果刊行物
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第1章「第1節 研究目的」より
北海道では、2018(H30)年 、明治政府の太政官布 告(1869)の命名から 150年を迎え、未来を展望し互いを認め合う共生社会をめざして、北海道150年事業が展開された。特に、その名付け親である松浦武四郎(1818-1888)の北海道全域にわたる調査とその協力者であるアイヌとの交流が注目された。2020(R2)年7月にはウポポイ(国立民族共生象徴空間)が白老に開館し、SDGsとも相まって、民族や文化の多様性と共生の象徴となっている。 筆者らは、こうした北海道や日本、世界における多様性と共生の動向を捉えて、特に、アイヌ民族、その歴史や生活文化を理解するためのゲーミング・シミュレーション(GS)開発とワークショップ等の実践を行って、先住民族であるアイヌを理解し、アイヌと共生する社会づくりに貢献したいと考え本研究を展開した。 |